土と水とスポンジ


ひとつひとつ
いちにちいちにち
きえていくうまれていく
もうない
またある
 
こんにちは今日とあいさつして
さようなら今日とあいさつしたら
もう今日の今日はいない
おともなくおとなしく
それでおしまい

 
あっと思った瞬間に
もうない、またある

 
そんな重要性はつくづく忘れてしまう
時間の素晴らしさを、不思議さを、
 
ふと、そういうものを思い出すことができるようなものを作ってみたい
 
 
 
***
 
 
3人で泥絵の掃除
 
バケツに水、スポンジたったこれだけでさらさら消えてしまう
ごしごしして、水ぶきを2,3回、
さらさら消えていく、思いのほかあっけなく消えるから楽しい
けれど、もちろん悲しい、辛い、
でもだからこその消す価値というものを感じる
 
そして消しているとなんだか絵を消しているというよりも
これはたまたま絵だっただけの話なんだなと、思う


うまくいえないけど、それが水と土の力なんだと思う、
水で洗い清めるという行為には
それで済むということの重要性が裏返しであるような
そんなこともふとふと思う。
 
なんだかおかしな時間だった。
  

***
 
 
もっともっとそれを描いてみたい
もっとずっとそれを描いていたい
 
そして描いた後はそれを、消してみたい
消すときにはみんなで楽しく消せたらいい
 
そしてその過程の中でなにか作れるような気がする
そこでとても惜しい、なにかが起こったりして
その惜しいということが、とても大事な気がする