どろんころ通信 夏号



皆様へ


  
現在展示中の群馬の作品についてのお知らせで、重複する方もいるかもしれませんがご容赦下さい。

  
7月、8月と群馬、博多にいってそれぞれ高さ5mを超える大きな泥絵を描いてきました、
去年の4月から始まった泥絵のシリーズも数えてみるとこれで12作目(訂正)となり、
この一年気がつけば様々な土地で土を掘って、描き終わった後の泥まみれのバケツを洗っておりました、
動物として土に触れて生活するという原点、人間として作物を育てるという点に憧れを持って絵を描いているので、
あらためて土に触れて土の温度を感じながら、時にはその可能性に恐怖しながら、
この一年はとても実りのある制作ができたと思います。
 

  
その土地の土を掘って、水を混ぜ(何度も聞かれるけど混ぜ物はほんとにそれだけ)
その場所に直に描いて、最後は食器洗いのスポンジで洗い流すという泥絵シリーズですが、
この『群馬→博多』でひとつのピークに達した気がします。
 

   
特に群馬の泥絵が想像以上に大きな壁(高さ12×幅22m)と向き合ったこともあり、
今までに無い感覚を持って描くことができました、
(ただし上のほうはガラスだったので実際に描いたのは7.5mのところまで)
展示日数残りわずかとなりましたが、本当に見てほしいのでここにお知らせします。
(もう見た方も宣伝ご協力いただければ幸いです)
 

   
また群馬近代美術館にはその大きな泥絵のほか、
・3×3mの新作マスキングプラント標本、
・自分としては大きめの紙に描いた組み合わせ式の平面作品3点、
・日々のドローイング100枚を超えるインスタレーション
・現地で拾い集めた木の実などで描いた新シリーズとなる「置絵」
・泥絵の小さな立方体(この作品は持ち帰れる、何気に嬉しい)
なども展示してあります。
 

 

 
 
他の作家も、それぞれ同じくらいの部屋に制作しているので、
どの作家も限界を超えて挑戦して、いい展示になっていると思います。
それぞれ搬入期間が同じだったのですが、
みんな朝から晩まで試行錯誤しながらぎりぎりまで考えて作っていたのが印象的でした。
  
 
ちょっと遠いけれど、見て損はさせませんので、よろしくお願いします。
  
 
また、9月4日から展示される、
博多、福岡アジア美術館の作品は、この群馬の作品と対になった作品です、
博多の方は11月23日まで展示されています、
自分は10月16日以降にもう一度行って、少し作品をいじるつもりです。
因みに博多の泥絵は美術館の共有スペースに描いたので入場料を払わないでも見ることができます、
だから実はもう見れます。
 

 
 
***
  
■群馬近代美術館 まいにちアート!!
2009.7/18〜9月6日→http://www.mmag.gsn.ed.jp/exhibition/mainichi.htm
JR高崎駅西口(8番のりば)より、市内循環バス「ぐるりん」20系統新町駅行きで「群馬の森」下車。
◇JR高崎駅東口より、市内循環バス「ぐるりん」9系統健大先回りで「群馬の森」下車、
西口より市内循環バス「ぐるりん」10系統岩鼻回りで「群馬の森」下車。(\200)
◇JR新町駅より市内循環バス「ぐるりん」21系統高崎駅西口行きで「群馬の森」下車。(\200)
 
出品作家:淺井裕介、安部泰輔、泉太郎、KOSUGE1-16
  
 
福岡アジア美術館 アジアトリエンナーレ4
2009.9/4〜11/24→http://faam.city.fukuoka.lg.jp/
  
  
追記
  
私事ですが、先週末、無事息子が産まれました
新生児、見ていてまったく飽きないです。
朝も夜も関係なく、泣いたり、眠ったり、大真面目で何かを見つめたり。
まるで踊りを踊っているみたいにくねくね動いて、
その踊りは新しい世界と身体でなにか距離を測っているようにも見えます。
そんなわけで9月中は短い育児休暇をとることにしました。
  
最近は毎日八百屋に行って、毎朝洗濯機をまわしています。けっこう楽しいです。
  
その後、10月からはソウル市美術館、大阪(水都大阪)、名古屋(愛知トリエンナーレプレイベント)、
11月は横浜、黄金町で狩野哲郎と実験的な2人展、12月はマイアミのアートフェアで展示の予定です。
  
それじゃあ、またどこかで、
みんなの活躍と健康を願って。
  
 
 
淺井裕介