ちょっとでも終わりが見えそうになると途端に手はそれを台無しにしようとでもするように
バランスを壊したり、塗りつぶしたり、あるいはとても時間のかかる新たな作業を開始する、
そうやって終わりはどんどん先送りされる
 
計算は合わない、
でも絵も描けるし生きている気がする
理由は分からなくてもどこかで納得できる
  
昨日から展覧会がスタートしました、絵はまだ完成していないけど
アシスタントの人たちの動きが、ここまで出来上がった絵の声を聞いたり、
人に見られる緊張感のなかで、とてもいい線を引き始めてる
この場所が、どんどん絵を描く場所に変化しているのがわかる
  
それを受けて自分も変化してくる、手も知らない動き始める、知らないことというのはとても疲れる、
疲れるけれど描かなきゃしょうがない、
うまくいけばずーっと昔から人が絵を描き続けてきたエネルギーと直結する、
そうやって描き続けていると時々一番楽しいことがやってくる、とてもいい感じ。