とっかりをつくり
とっかかる


根っ子の泡
小さな虫達
ギーギー ネムネム ポコポコ ボトボト


土をバケツで溶いていると空気が上がってきて灰汁のようなものが浮かんだ
不意に土で作ったコーヒーの記憶を思い出す


いろんな色のバケツに入った泥をお菓子を作るように、泡だて器で混ぜ続ける


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絵を描いている時
突然涙がぼろっと落ちることがある、
そして言い知れない孤独を感じることがある
忘れていた記憶のようにそれがぐるぐると腕の周りや
目の前に貼りついているような感じ
そのまま放っておくと空間に奥行きがなくなって
それでぼろっと涙がでる


そういう時話しかけられると、上手く話ができない。
普通にしているつもりが、何か外の世界(相手)にあわせているような、
決まり悪さがあって、妙に客観的にものが見えたりする、
早く猛烈に腕を動かしたくなる、描きたくなる。


言葉にするよりも早く、
記号になる前に、
今しか描けないものを。