種から育てる形


山本君の展示を見に大泉学園に新しくできたギャラリーへ、
練馬区を自転車でうろうろ、初めて通る道をジグザグにすすみ、
空き地、畑、三角路、工事現場、看板、オブジェ、八百屋、団地、橋、墓地、子供と老人など
時々、自転車を止まらせてバックして確認したくなるような風景に出会いつつ、
目的地、Nroom artspaceへ到着
小さいながら二階もあり展示は企画展でやっていこうというなかなか素敵なスペース
 
こういう個人的にアートを受け入れてくれる場所が、街中にもっとたくさんできたら
町はもっと楽しくなると思う。
 
博多の野田君のやっている、紺屋2023とか 
水戸の後藤君や中崎君のいるキワマリ荘
吉祥寺のOngoingなど、それぞれやり方はまったく違うけれど、個人単位で街に根をはって
様々に工夫してやっている人たち(場所)をみると、自分も頑張らねばと思う。 
 
なんの後ろ盾も無くアートスペースを作り、維持、循環させるということは
きっと僕らが思う以上にずっと苦労が多いのだと思う、詳しいことは分からないけどなんとなく分かる
それでもその苦労を押し返すように、様々な企画を立てている、
そういう場所は、なにかと居心地がいい、多少ピリピリしていたり、ドタバタしていても
また来たいと思うし、どこかしらに遊びの入る余地みたいなものを感じる、
空間の成長の仕方が、当人達にも計り知れない動き方があるんじゃないかと思う、
うまくいえないけど、種から育てたものを食べるような感じ。
 
そういえば、紺屋2023も、キワマリ荘も、ongoingも、ここ一年くらいで確実に成長をしてきている。
 
帰り、展示会場で一緒になった杉ちゃんに連れられて石神井公園のとなりの三宝寺池へ、
新潟や長野に来ているような気分いい公園、
だんだんと暗くなる池の脇の小道を一周する
 
メタセコイヤ、赤と白の彼岸花、 
しめった空気や木の匂い、虫の音、水や何かに引っ張られるように伸びる木の形。