土の中の果物


熊本市外から南西へ、海沿いを車で2時間くらい天草へいって土堀り
海も島も始めてみる景色
  
地元の陶芸家の方に案内してもらい、陶芸窯の裏山で粘土質になった土をピンポイントで探りながら掘る
絶対に旅行に来てもこなかった場所で
いのししの作ってくれた道を進み、根っこや蔦を掻き分けて様々な地層をほじくりながら
土の流れをみながら、同じ場所でも深さ、木の生え方などでまるで違う色になる土にたくさん触れていくと
なんでもなかった地面の下の見えない部分に
だんだんと果樹園が広がっていて、欲しいぶぶんの土堀りが果物を収穫しているような気分になる。
 
その土地の作り上げた歴史と可能性を手のひらひとすくい分づつ奪っていく、冷たく温かい土を指ですりつぶす、
それで絵を描くことを思う
    
できるかできないか
   
実はどこへ行っても、よそものでしかない自分のことを思う
旅人の精神と宿命、
その土地の人と会話をするように土から言葉をもらい、瞬間最大風速としての何かを
壁の中に落とし込む
  
上手に描けたらいいな